事業活動を通じた文化・教育の振興
「書く」ことと「教育」とはとても密接に関係しています。教育は将来の雇用機会を左右するとともに、世界のさまざまな地域で貧困が問題となっている現在「貧困の連鎖を断ち切る有効な手段のひとつが教育である」という考えのもと、社会の持続的発展と豊かな未来社会の実現に貢献するため、当社グループでは子どもたちの教育環境の向上や、多様性への理解、スポーツを通して学ぶことのできる心身の成長など、幅広く「学び」を支援する活動を世界の国と地域で行っています。そしてパーパス「人と創造力をつなぐ。」のもと、学びの喜びや文化的な体験の機会を提供し、未来を担う子どもたちの「創造する力」を様々な活動を通じて応援しています。
「書くって大切なこと」プロジェクト
当社は(一社)日本文化教育推進機構が提供する、小学生を対象とした「書く」ことの大切さとその意義を解説する授業プログラム「書くって大切なこと」プロジェクトに協賛しています。
現在、日本では教育ICT化の推進により小学生から一人に一台タブレット端末が支給されるなど、子どもたちの「手書き」の時間が減り、「タイピング」の時間に変わりつつあります。デジタル技術の進歩は、人々に利便性や効率性をもたらしてくれる素晴らしいものです。その一方で「手書き」にしか表現できない文字の温かさや、そこに込められる人の想いがあると考え、今だからこそ「書く」ことの価値について未来を担う子どもたちへ伝えていくことが、100年以上にわたり筆記具づくりを通して世界中の「書く」を支え続けてきた当社の使命の一つだと考えています。
初年度で約4,500名の児童が本プログラムを実践し、「書くことの意味と大切さ」について楽しみながら学んでいます。
(一社)日本文化教育推進機構
「書くって大切なことプロジェクト」
JSEC高校生・高専生科学技術チャレンジへの協賛
「JSEC(Japan Science & Engineering Challenge) 高校生・高専生科学技術チャレンジ」(主催:朝日新聞社、テレビ朝日)は未来の科学者の創出・育成を目的とし、日本の科学技術の将来を担う全国の高校生と高等専門学校生を対象にした、科学技術の自由研究コンテストです。さらにこのコンテストで優秀な成績を残した生徒・学生は科学技術研究の世界大会へ出場します。
当社からは優秀な研究作品へ「パイロットコーポレーション賞」を贈るとともに、この協賛を通して未来の科学者たちの学びの機会を応援してまいります。
JSEC高校生・
高専生科学技術チャレンジ
北海道日本ハムファイターズ読書促進全道キャンペーン
当社は北海道日本ハムファイターズが2014年から行っている読書促進全道キャンペーン「グラブを本に持ちかえて」に協賛しています。道内で図書館を利用する児童の数や貸出冊数が減少する中、幼少期から読書の習慣をつけ学力向上につなげたいと企画されたものです。
キャンペーンは小学生を対象に夏休み期間中実施、目標冊数を読み終えた方に北海道日本ハムファイターズを通して当社製「ファイターズロゴ入りシャープペンシル」をプレゼントしています。
パイロット・ペン・ドイツ「PILOT4 School」
パイロットのドイツ販売子会社であるPilot Pen (Deutschland) GmbHでは、現代の学校で重要なテーマである「多様性」や「環境保護」など学ぶ教育支援プログラムとして「PILOT4School」を2016年より実施しています。この取り組みでは無償で授業の教材を提供するほか、小中学校の生徒が決められたテーマに沿ってアイディアを競い合うクラス対抗コンテストを毎年開催しています。
ある年には「環境保護」をテーマに、ドイツとオーストリアのクラスの子どもたちがプラスチック廃棄物の独創的なリサイクル方法や、創造的な「環境保護パズル」などのアイディアを持ち寄ってクラス対抗コンテストが行われました。優勝と準優勝のクラスにはそれぞれ賞金が贈られ、また参加した各生徒には当社製の筆記具が入った「PILOTセット」が授与されました。この取組みを通して、次世代を担う子どもたちとその教師をサポートしていきます。
PPD は、2024年には、500以上の学校が年次コンペティションに参加し、その成果の拡大を示しました。2025年には、PPDは教育者に対するアプローチを改善し、教材がますますデジタルで作成されていることに対応するため、この取り組みをさらに発展させています。新しいプラットフォームも教師とのコミュニケーションを向上させるために活用されます。
湘南ベルマーレ オフィシャルクラブパートナー
当社は生産工場を有する神奈川県平塚市において、当地をホームタウンのひとつとするプロサッカークラブ・湘南ベルマーレのオフィシャルクラブパートナーを務めています。同クラブが行う青少年育成・教育事業を通して、子どもたちがリーダーシップやチームワークなどライフスキルを身に付ける機会をサポートするとともに、地域社会への貢献や活性化のための取組みを行っています。
地域の小学校で行われる「小学校体育巡回授業」や「フットボールアカデミー」(小学生強化特待クラス~U-18等全7チーム)の活動へのサポート、湘南ベルマーレ主催のU-11の小学生国際サッカー大会「COPA BELLMARE U-11 PILOT INTERNATIONAL TOURNAMENT」に特別協賛しています。海外参加チームの子どもたちを平塚工場に招待して筆記具の組立体験を行うなど、さまざまな学びや文化的な体験の機会を提供しています。
「こころの劇場」への協賛
当社は(一財)舞台芸術センターと劇団四季が主催する「こころの劇場」に協賛(関東ブロック及び愛知県)しています。
「こころの劇場」は、「生命の大切さ」「人を思いやる心」「信じあう喜び」など、生きていくうえで大切なことを、舞台を通じて子どもたちの心に語りかけることを目的に、日本全国の子どもたちを無料で劇場に招待するプロジェクトです。当社ではこの趣旨に賛同し協賛をすることで未来を担う子どもたちの「豊かな心」、そして「創造力」を育む活動をサポートしてまいります。
パイロット・ペン・シンガポール教育支援活動
パイロット・ペン・シンガポールでは、長年にわたり学生への様々な教育支援を積極的に行っています。
1990年代から学生が参加するバドミントン大会のスポンサーを続けています。
シンガポールでは、教育プログラムの活動の1つとしてスポーツが奨励されており、バドミントンはシンガポールで最も人気のあるスポーツの1つです。PILOT Pen Cupは学生のための全国大会の1つで、この大会を通じて学生の健康的な成長の機会を促進するためサポートを続けています。また、シンガポールの8歳から14歳の学生が参加するバドミントン大会、Temasya Badminton Pilot Penの大会スポンサーを通じて、若いバドミントンプレーヤーのコミュニティを継続的に育んでまいります。
最近では若い世代へシンガポール・グリーン・プラン2030への意識を高めるため取組み「Race to Sustainability!」の企業パートナーとして協賛しました。このプログラムを通じて、学生たちはシンガポールの再生可能な資源や気候変動の影響など、持続可能性に関連する知識を深め、持続可能な社会の実現に向けて議論を交わしました。
アルバルク東京「手書きでエール!」プロジェクト
当社はプロバスケットボールクラブ・アルバルク東京が主催をする、小学生を対象とした「手書きでエール!」プロジェクトに協賛しています。
このプロジェクトは同チームアカデミーコーチによる小学校でのバスケットボール教室実施後に、オリジナルカードを使って所属選手と手書きのメッセージで交流をする体験型企画です。子どもたちの手書きの応援メッセージに対し、選手からも手書きでメッセージが返信されます。
当社ではこの協賛を通して、「手書き」でのコミュニケーションだからこそ感じることのできる文字の温かさやそこに込められた想い、ワクワク感を体験してもらい、「手書き」の価値や楽しさを、未来を担う子どもたちへ伝えてまいります。
アルバルク東京「手書きでエール!」
「はがきの名文コンクール」への協賛
「はがきの名文コンクール」は、はがきを書く習慣を広め、日本語の美しさを高めるという日本文化の継承を目的に2015年より開催されています。
コミュニケーションがメールやSNS等デジタル化されていく中、「はがき」という通信手段は古くからある日本文化の一つです。「はがき」と「手書き」との結びつきは深く、そこには送り手の想いが温かな手書きの文字で綴られています。この魅力的な日本の文化を次世代に継承していくというコンクールの趣旨に賛同し、当社は本コンクールへの協賛をしています。
当社はパーパス『人と創造力をつなぐ。』に基づき、この協賛を通じて、言葉を紡ぎ、人と人をつなぐという文化的な体験と機会の創出を行うとともに、「手書き」のすばらしさを次代へ伝えていく活動を続けてまいります。
はがきの名文コンクール
事業活動を通した各種取組み
環境保護と循環型社会実現への取組みは、メーカーとして大きな責任であると考えています。当社グループでは環境負荷低減に寄与できる製品開発やサービスの提供を積極的に行っています。また、海洋プラスチックごみからリサイクルした材料を使用した製品を開発するなど、リデュース・リユース・リサイクルを行うことにより、廃棄物を削減するとともに、資源の再利用を推進し、限りある資源の有効活用への取組みを進めています。
環境配慮型製品シリーズの世界ブランド「BEGREEN」
「BEGREEN」(ビグリーン)は地球環境に配慮したPILOT商品の世界統一ブランドです。リサイクル材を使用した商品群の中から、全世界に向けて販売できる品目を選定しています。製品にリサイクル材を使用するのはもちろんのこと、製品を使い捨てにせず、廃棄物を削減する「インキの詰め替え・補充式」を積極採用した製品開発を進めています。
飲み終えたペットボトルなどを再利用したボールペン「B2P(Bottle to Pen)」、海洋プラスチックごみからリサイクルした再生樹脂を使用したボールペン「スーパーグリップG オーシャンプラスチック」、インキもペン先も交換可能なホワイトボードマーカー「ボードマスター」などボールペンからマーカーまで幅広い商品ラインナップを取り揃えています。
脱プラスチックパッケージの推進
企業の環境問題への取り組みについて注目されている中、製品にリサイクル材を使用することはもちろん、製品パッケージについてもプラスチックを使用しない紙製への切り替えを進めています。
環境問題に対する意識の高い欧州市場においては、先行して数年前より従来のプラスチックを使用したパッケージから環境にやさしいリサイクル紙製パッケージへの切り替えを進め、近年では日本国内で展開されている製品についても紙製パッケージを積極的に採用しています。

欧州市場で販売されている紙製パッケージ製品

日本国内で販売されている紙製パッケージ製品
ペットボトル再生材を利用した筆記具「B2P(Bottle to Pen)」
日本、フランス、アメリカの工場において一般家庭、自販機やオフィス等から回収されたペットボトルやウォーターサーバーの再生材を利用した筆記具を、2009年より製造・海外市場で販売しています。また「替え芯式」を採用し、繰り返し使用できる製品仕様になっています。
日常生活の中で身近な存在のペットボトルを身近な筆記具として再利用し、それをお使いいただくことで、ユーザーの皆様の普段の暮らしの中でできる環境への取り組みの一つになればと考えています。
※B2Pは海外市場のみでの販売です。
パイロット・ペン・ドイツはペンのリサイクル活動を行っています
パイロット・ペン・ドイツは、テラサイクル社 と連携して、あらゆるブランドのペンをリサイクルすることで循環型経済に貢献しています。
古いペンを集めるための無料の収集ボックスを用意し、ペンのリサイクルなどの日常的な習慣を、持続可能性に向けた効果的な行動に変えることを目的としています。
2024年10月から12月中旬にかけて、手書きが依然として重要な活動である教育機関にこのプログラムへの参加を通知し、集中的なキャンペーンを実施しています。2024年に開始されたこの取り組みは、すでにドイツとオーストリア全土に1,000か所の収集ポイントが設けられており、誰でも簡単に参加可能です。
スーパーグリップG オーシャンプラスチック
海洋プラスチックごみ・マイクロプラスチック削減のための試みとして、テラサイクルジャパン※が日本国内で回収した海洋プラスチックごみからリサイクルした、再生樹脂を使用した油性ボールペンの製造・販売を2020年より開始しました。本体の一部に海洋プラスチックごみからリサイクルした再生樹脂を使用し、加えてその他の部品についてもリサイクル素材を使用することにより、交換可能部品を除き再生材使用比率70%以上を達成しています。海洋プラスチックごみ由来のリサイクル素材の活用を広げ、流通を促進し、その回収の推進及び海洋プラスチックごみの削減に協力していきます。
※2001年に大学生だった創業者が立ち上げたアメリカのソーシャルエンタープライズの日本法人。「捨てるという概念を捨てよう」という理念のもと、世界20カ国以上で事業を展開。従来リサイクルが困難とされてきたものを回収して様々な製品に再生しています。
トナーカートリッジリサイクル
1995年より、国内において使用済みのトナーカートリッジを回収してドラムの交換やトナーの再充填を行うリサイクルサービスを行っています。
厳しい品質基準と環境基準によってリサイクルしたトナーカートリッジをより多くの方にご利用いただくことで、「CO2排出量の削減」と「廃棄プラスチックの削減」を促進し、限りある地球資源を消費し続けるのではなく、持続可能な形で循環させることを目指しています。欧米では市場の約半数以上がリサイクルトナーと言われている中、日本でのリサイクルトナー普及率はまだ23%程度です。環境負荷軽減の取組みの一環として、今後も推進していきます。
植物から生まれたバイオマスプラスチックを使ったボールペン
石油などの化石資源を除き、植物由来の有機資源を原料にした「バイオマスプラスチック」を本体の一部に使用した筆記具の製造・販売を2022年より行っています。
焼却処分時にCO2が排出されますが、石油由来のプラスチックとは異なり、とうもろこしや小麦などの穀物を原料にしたバイオマスプラスチックを用いることで、原料となる植物の成長過程にてCO2を吸収するため大気中のCO2の増加を抑えることができます(カーボンニュートラル)。そのため地球温暖化の防止や化石資源への依存度低減に貢献できる素材として期待されています。
今後も地球温暖化を抑制するために、事業活動を通してできることから取組みを進めていきます。
使用済みペンリサイクルプログラム
使い終わった多くの筆記具が廃棄されている問題に着目し、使用済み筆記具を回収してリサイクルするプログラムを2020年4月よりテラサイクルジャパン※1と協働のもと実施しています。
回収した筆記具は協力工場にて分解し、素材ごとにリサイクルされます。2023年には回収リサイクル材を部品の一部を使用したペンの商品化に成功しました。
回収ボックスは全国600か所以上の学校や商業施設などに設置されており、リサイクルされた筆記具は「パイロット環境教室」※2の教材として活用される他、国内の一部の販売店で限定販売しました。
「パイロット環境教室」ではレフィラブル商品(インキ補充型)の使用を推奨することで、廃棄物削減の貢献だけでなく、モノを大切に扱い愛用する価値を伝えています。国内の学校や自治体・商業施設で実施し、2024年は7,000人以上が参加しました。
当社では今後も広くユーザーの皆様にもご参加いただけるプログラムを検討していくとともに、筆記具の廃棄量削減を通じ、環境負荷の低減と循環型社会実現につながる取り組みを継続して進めてまいります。
- ※1.テラサイクルジャパンは、「捨てるという概念を捨てよう」という企業ミッションのもとに、これまではリサイクル困難とされてきた物のリサイクルプラットフォームを運営する会社です。
- ※2.使用済みペン回収プロブラムでリサイクルされたボールペンなどの組み立て体験を通じて環境について学んで頂いております。
使用済みペンリサイクルプログラム
事業活動を通じた社会貢献活動
当社グループでは事業活動を通じた社会貢献活動を行っています。今後も製造・販売を通じてさらなる活動に取り組んでまいります。
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンへの支援
公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが日本国内で行っている「子どもの食応援ボックス」に商品提供をしています。これは学校が夏休みや冬休みなどの⾧期休暇中の子どもたちの食の状況改善を目的に、経済的に困難な状況にある家庭へ食料品などを提供する活動です。文具への要望も多く寄せられたことから、当社からは年に2回筆記具を中心とした文具を提供しています。
当社では今後ともセーブ・ザ・チルドレンの活動をサポートしてまいります。
※セーブ・ザ・チルドレンは、1919年にイギリスで創設され、現在約120ヶ国で活動する子ども支援のための国際NGOであり、すべての子どもの"生きる・育つ・守られる・参加する"という「子どもの権利」の実現を目指した組織です。
ピンクリボン支援活動
パイロットコーポレーション・オブ・アメリカは、12年以上前から毎年、ピンクリボンを付けた商品の売上の一部を国立乳がん財団(National Breast Cancer Foundation)に寄付し、乳がんの早期発見・早期治療・早期診断の大切さを訴える活動の支援を続けています。
パイロットペン・ドイツは、定期的な製品の寄付を通じてがん撲滅に取り組むピンク&ブルーリボン団体を支援し、ソーシャルメディアを通じて啓発トピックに関するコミュニケーションもサポートしています。