トップメッセージ

写真 藤崎文男

「人と創造力をつなぐ。」

「2030年ビジョン」実現に向けて、筆記具事業の海外展開強化と、新たな事業の創出を推進してまいります。

株主の皆様におかれましては、平素より当社事業に対し格別のご支援とご高配を賜り、厚く御礼申しあげます。

当中間期における経済環境は、国内においては、物価高を背景に個人消費に足踏みも見られましたが、所得環境の改善に支えられ、景気は緩やかに回復しております。海外においては、欧米における物価高の継続や長引く中国経済の低迷に加え、米国の関税政策の影響等もあり、世界経済の先行きは依然不透明な状況が続いております。

このような環境の下、当社グループにおきましては、売上高は、海外における新学期商戦は概ね好調に推移し、アジア地域はインド子会社の新規連結が売上増に貢献したものの、為替円高換算の影響もあり前年同期比で減収となりました。一方、営業利益は、売上総利益の増加により、前年同期比で増益となりました。

現在、当社グループは、2025-2027中期経営計画(以下、「本中計」という。)で掲げた、変化に適応するグループ経営基盤の強化「絶え間なき進化」を着実に実行し、中長期ビジョン「パイロットグループ 2030年ビジョン」の実現に向けグループで一丸となって、経営課題に対して「優位性のある新製品の創出・投入」や「インド・アセアンへの製品投入」、さらには、「玩具事業の海外展開」、「新しい価値の創出に向けた挑戦」等に取り組んでおります。

上記を含む本中計で掲げた主要な各アクションを実行する中で、事業活動によって創出されるキャッシュを成長投資や株主還元へ適切に配分し、持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。

株主還元方針については、本中計において総還元性向を50%以上とすることを目標としておりましたが、これに加えて新たに累進配当(減配せず、配当の維持若しくは増配を行う配当政策)を導入することといたしました。また、本年6月より株式の取得価額の総額60億円を上限とする自己株式の取得を実施しており、2025年12月期中間配当についても、配当予想より1株当たり1円50銭増配の60円00銭といたしました。引き続き株主還元を強化してまいります。さらに、株主の皆様より多くの反響をいただく株主優待制度については、より魅力的な製品をお届けできるよう、引き続き注力してまいります。

当社グループは、パーパス「人と創造力をつなぐ。」の下、PILOTの企業価値をさらに向上させ、皆様のご期待に沿うべく、邁進する所存でございます。株主の皆様におかれましては、今後とも末永くご支援ならびにご指導賜りますよう、よろしくお願い申しあげます。

 

2025年9月
株式会社パイロットコーポレーション
代表取締役社長 藤﨑 文男