営業の概況(2025年12月期(中間期))
当中間連結会計期間(2025年1月1日~2025年6月30日)における経済環境は、国内においては、物価高を背景に個人消費に足踏みも見られましたが、所得環境の改善に支えられ、景気は緩やかに回復しております。海外においては、欧米における物価高の継続や長引く中国経済の低迷に加え、米国の関税政策の影響等もあり、世界経済の先行きは依然不透明な状況が続いております。
このような環境の下、当期間の連結売上高は649億64百万円(前年同期比99.0%)となりました。国内外別では、国内市場における連結売上高は140億3百万円(前年同期比97.1%)、海外市場における連結売上高は509億60百万円(前年同期比99.5%)となりました。
また、損益につきましては連結営業利益が117億70百万円(前年同期比118.3%)、連結経常利益が116億15百万円(前年同期比91.6%)、親会社株主に帰属する中間純利益は76億60百万円(前年同期比85.8%)となりました。
日本セグメント
ステイショナリー用品事業において、国内では、引き続き、高級木軸シャープペンシル「S20(エストゥエンティ)」が好調な販売成果を収めたほか、当社独自のペン先であるシナジーチップを採用したゲルインキボールペン「ジュースアップ」シリーズもヘラルボニー社等とのコラボレーションが好調に推移しました。また、昨年10月に発売以降、好調を維持している蛍光ペン「KIRE-NA(キレーナ)」はワンプライスショップでの展開も開始しました。しかしながら、前年同期は「フリクションシナジーノック」や油性ボールペン「アクロボール」の新製品効果が大きかったことから、国内売上は減少しました。また輸出においても、売上は減少しております。これは主に、Pilot Pen (Malaysia) Sdn. Bhd.及びPPIN Private Limitedを新たに連結の範囲に含めたことに伴い、従来、日本セグメントに含まれておりましたマレーシア及びインド向けの売上が、アジアセグメントに含まれたことによるものです。
玩具事業においては、主力商品である「メルちゃん」シリーズや「おふろのおもちゃ」シリーズが、4月からの値上げの影響により、売上は減少しました。
産業資材・その他事業においては、産業資材事業の主力であるセラミックス製品の受注が回復し、増収となりました。

「S20」

「キレーナ」

「ジュースアップ3 ヘラルボニー」

「メルちゃん」シリーズ

「アヒル隊長」シリーズ
米州セグメント
米国市場のゲルインキボールペン市場でトップシェアを維持している主力製品である「G-2(ジーツー)」及びブラジル市場におけるホワイトボード用マーカー「Vボードマスター」の販売は堅調に推移しましたが、円高の影響により減収となりました。セグメント利益は、主に原価率の低下により増益となりました。
欧州セグメント
欧州地域につきましては、欧州市場での主力製品である「フリクション」シリーズに、再生プラスチックを使用した「フリクションボール+(プラス)」も加わり、売上は伸長しました。また、新学期商戦に向けて、5月からは日本の人気アニメとのコラボレーションによる「フリクション」と「G-2(ジーツー)」の拡大プロモーションを実施し、売上拡大を図っております。
しかしながら、円高の影響により減収となり、セグメント利益は、主に原価率の上昇により減益となりました。
アジアセグメント
アジア地域につきましては、中国において景気低調は継続しておりますが、中国市場での主力製品であるゲルインキボールペン「ジュース」シリーズは好調に推移しました。また、Pilot Pen (Malaysia) Sdn. Bhd.及びPPINPrivate Limitedを新たに連結の範囲に含めたことに伴い、従来、日本セグメントに含まれておりましたマレーシア及びインド向けの売上が、アジアセグメントに含まれたことにより、セグメント全体は増収増益となりました。
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「G-2」

「フリクション」

「Vボードマスター」

『ONE PIECE』×PILOTボールペン

「ジュース」シリーズ