スキル・マトリックス
取締役会に期待されるスキル・マトリックスは以下のとおりであります。
(【凡例】●:特に期待する項目、○:期待する項目)
当社では、パーパス「人と創造力をつなぐ。」を実現するべく、当社グループを持続的に成長・発展させるため、当社グループの屋台骨である技術と品質に対する知識と誇りを持ち、豊富なマネジメント及び実務経験を活かして従業員エンゲージメントを向上させ、高度な事業運営を推進できる人間力を兼ね備えた人物により取締役会が構成されるべきとしております。
この人物要件とともに、取締役が果たすべき役割発揮の期待スキルを「取締役会に期待されるスキル・マトリックス」として定めております。
| 長期戦略的思考 |
パーパス実現に向けて大局的見地から長期的な経営戦略を展望し、新たな挑戦を含めた成長ストーリーを描いて俯瞰的に企業経営するスキル |
| サステナビリティ |
サステナビリティ経営の知見を持ち、ステークホルダーと共存しながら長期的かつ安定的に持続可能な経営を行うスキル
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| 人財マネジメント |
経営後継者人財を含め、当社の企業価値向上に向けた人財戦略を描き、その実現に向けた人財育成を実行できるスキル |
| グローバルマネジメント |
広くグローバルにビジネスを展開した経験を有し、グローバルマーケットにおける当社のプレゼンスを向上できるスキル |
| マーケティング・セールス |
マーケットや流通に対する広い知識・見識を持ち、社会・顧客に対して広く付加価値を提供できるスキル |
| 製造・技術・開発・知財 |
メーカーたる当社が有する技術に加え、品質・知財に関する幅広い理解を持ち、質の高いサービス・商品を開発できる体制を構築するスキル |
| DX・IT |
社会の変化に柔軟に対応し、デジタル・IT に対する高度なリテラシーをもって当社の業務変革と安定運営を実現できるスキル |
| リスクマネジメント |
法務・財務・会計あるいは情報セキュリティ等の経営リスク対応を適正に実施する体制・仕組みを構築できるスキル |
| グループガバナンス |
グループ全体の事業ポートフォリオを組み立て、組織設計を含めたガバナンス体制を整えてグループを牽引できるスキル |
取締役会の活動状況 事業年度:第23期(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
当事業年度において当社は取締役会を月1回開催しており、個々の取締役の出席状況については次のとおりであります。
1 取締役 升田晋造氏、村松昌信氏、柴田美鈴氏、神山敏蔵氏、藤田嗣潔氏は社外取締役であります。
2 取締役 空元直樹氏は、2024年3月28開催の第22期定時株主総会の終結の時をもって取締役(常勤監査等委員)を退任しておりますので、退任までの期間に開催された取締役会の出席状況を記載しております。
3 取締役 村松昌信氏は、2024年3月28開催の第22期定時株主総会の終結の時をもって取締役(監査等委員)を退任し、取締役に就任しております。そのため当事業年度中に取締役(監査等委員)として4回、取締役として13回、取締役会に出席しております。
4 取締役 柴田美鈴氏の戸籍上の氏名は、小山美鈴であります。
| 区分 |
氏名 |
出席状況 |
| 代表取締役社長 |
藤﨑 文男
|
全17回中17回 |
| 代表取締役 |
白川 正和 |
全17回中17回 |
| 取締役 |
伊藤 秀
|
全17回中13回 |
| 取締役 |
荒木 敏男
|
全17回中17回 |
| 取締役 |
横山 和彦 |
全17回中17回 |
| 取締役 |
畑野 且次 |
全17回中17回 |
| 取締役 |
小平 岳志 |
全17回中17回 |
| 取締役 |
升田 晋造
|
全17回中17回
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| 取締役 |
村松 昌信
|
全17回中17回
|
| 取締役 |
柴田 美鈴 |
全17回中17回 |
取締役
(常勤監査等委員) |
空元 直樹 |
全4回中4回
|
取締役
(常勤監査等委員) |
雜村 吉浩 |
全17回中17回 |
取締役
(監査等委員) |
神山 敏蔵 |
全17回中17回 |
取締役
(監査等委員) |
藤田 嗣潔 |
全17回中17回 |
取締役会の主要検討事項
取締役会における具体的な検討内容は、グループ経営の状況や重要契約の審議等の経営戦略に関する事項、決算短信や計算書類の承認等の決算・財務に関する事項、株主総会関連や内部統制に関する事項、人事関連等のガバナンスに関する事項、サステナビリティに関する事項、株主還元策や資金調達等の資本政策に関する事項等であります。
取締役会の実効性に関する分析・評価
当社取締役会は、経営の客観性と透明性を高め、より実効性のあるコーポレート・ガバナンス体制の強化、充実化に努めるため、毎年、各取締役の自己評価を参考にしつつ、取締役会全体の実効性について分析・評価を行っています。
2023年度実効性評価の抽出課題
① 取締役会の構成
② 監督と執行の役割の明確化
③ 経営方針・戦略の議論強化
④ 分かりやすい資料の検討
⑤ 社外取締役への事前説明・対話の充実
⑥ 投資家への説明強化
●2023年度実効性評価の抽出課題に対する2024年度の主な取組みの結果
①に対して
- 取締役員数の適正数の検討
- 監査等委員数の適正数の検討・見直し
- 女性取締役育成に向けた職場環境整備と部門長候補の女性採用計画策定
- 経営人財育成プログラムのサクセッションプロセスの本格稼働
②に対して
- ガイドラインの運用基準(取締役会付議基準)の改訂による執行側への権限委譲の促進
③に対して
- 取締役会規則への「協議事項」の追加及び「協議事項」として経営戦略・経営計画の議論の実施
④に対して
- 取締役会資料のフォーマットの見直しによる論点の明確化
- 取締役会事務局増員(1名)および専門組織化に向けた検討
⑤に対して
⑥に対して
2024年度実効性評価のプロセス・方法
2024年度の実効性評価では、独立性及び客観性を確保するため、各評価プロセスにおいて外部機関を活用しました。
評価プロセス及び方法は以下の通りです。
- 全取締役(13名)を対象としたアンケート
- 代表取締役社長へのインタビュー
- 社外取締役(監査等委員除く)へのインタビュー
- アンケート及びインタビューの回答内容を集計・分析
- 分析結果について、取締役会が審議のうえ自己評価
- 評価項目
- 取締役会の役割・機能
- 取締役会の規模・構成
- 取締役会の運営
- 内部統制等の整備
- 社外取締役の活用
2024年度 実効性評価結果の概要
当社取締役会は機関設計の変更や執行側への権限移譲などの取組みを通じ、監督機能を強化してきました。
2024年度は、前年度実効性評価の抽出課題に対する取組みにより取締役会の機能向上が確認されたほか、下記事項が確認されたことにより、当社取締役会は実効性を確保していると評価しています。引き続き、当社取締役会が実効性を発揮するため、確認された強みに関する取組み等を強化していきます。
● 2024年度に認識された強み
- 株主・投資家との対話内容の取締役会への適切な報告
- 内部統制の適切な運営
● 2024年度に認識した課題
① 経営戦略に関する議論
② 取締役会の構成
③ 社長後継者計画を含む指名戦略に関する議論
④ 海外子会社のグループガバナンス
● 2025年度の取組み方針
①に対して
- 重要な業務執行の決定に関する権限の執行側への委譲の推進
- 事業ポートフォリオ・サステナビリティなどの経営戦略に関する議論の実施
- 社外取締役に対する事前説明の充実化
②に対して
- 取締役員数の適正化、社外取締役の割合の増加
- 女性取締役候補の採用・育成
③に対して
- 社長後継者計画の一環としての経営人財育成プログラムの継続
④に対して
- 海外子会社を含む子会社による取締役会への報告体制の更なる強化